第66回日本卵子学会学術集会に参加してまいりました
先日、5月31日(土)、6月1日(日)に広島にて開催された「第66回日本卵子学会学術集会」にて、当クリニックの川島培養室長がポスターセッションにて参加いたしました。
この学会を主催している「日本卵子学会」について、公式ホームページに以下のように書かれています。
日本卵子学会はヒトおよび哺乳動物の卵子を研究対象の核とし、配偶子形成、受精、胚発生、着床および遺伝や環境要因が関わる生命の連鎖に関する基礎および臨床研究のテーマを包括的に議論する学術団体です。
そして日本で唯一胚培養士(生殖補助医療胚培養士)の認定制度を行なっております。
この資格認定制度について、当クリニックの胚培養士がその受験についてコラムに記しておりますのでご興味のある方はご覧ください。
当クリニックのポスターセッションの参加について
今回の発表の中心的人物となった川島。当クリニックの培養室長です。
以下の二つのテーマについてのポスターセッションとなりました。
採卵からICSI施行までの時間がその後の培養成績に与える影響
採卵からICSIを行うまでの時間がその後の受精や発育に影響を与えることが示唆されている。
今回の発表では当培養室におけるICSIでの受精率や発育を更に向上させるために
- トリガー(採卵前に排卵を促す薬)、採卵、ICSIを行う前の卵の殻を取り除く作業からICSIを終えるまでで最も卵子に影響を与えるのはどの作業時間か?
- それぞれの最適な時間どこか?
を後方視的に解析して発表を行った。
原精液における精子の直進性はcIVFの培養成績に影響するか
処理前の精液所見は受精方法を選択する上で重要な指標である。
当培養室では精子を自動で計測するCASAシステムを導入しており、今回の発表ではその中の運動パラメーターの1つがcIVF(振りかけ法)の培養結果影響を与えるのかを後方視的に解析して発表を行った。
私ちは日々クリニックで患者さまに向き合うことが最も大切なミッションですが、医療の今と未来のために日々の臨床を元に研究しその成果を発表していくことも同様に重要なタスクだと考え、自分たちが可能な限り、このような学会に参加させていただいております。
もちろん参加することでさまざまな最新の知見を得て、それをクリニックで共有し、日々の診療に生かしています。
今後も、さまざまな学会等において活動を行って参りたいと思っております。