12/17 不妊教室は不妊治療のスケジュールのご質問なども頂きました
開催概要
- 開催日時
- 2023年12月17日(日)
- 開催場所
- Noah ART Clinic武蔵小杉(ノアアートクリニック)ロビー
- テーマ
- 幸せな未来のために ~妊娠成立のメカニズムと、不妊治療~
- 講師
- 当院統括医師 久慈直昭、培養室室長 川島 健一
第五回不妊教室を開催しました
12月17日(日)に第五回不妊教室を開催いたしました。
今回も20名の方にご参加いただきました。ありがとうございます。
毎月一回の開催を続けて参りますので今後ぜひご参加いただければと思います。
今回も統括医師の久慈直昭と、培養室主任の川島健一によるセミナーとなりました。
- 第一部:久慈医師による「妊娠のメカニズムと不妊治療」
- 第二部:培養室長による「“不妊治療の要”培養室について」
参加されていた皆さまは熱心にメモを取られたり、モニターを見ながら説明を聞かれていました。
いつも思いますが、皆さんとても真剣です。
不妊教室の説明は、私たちスタッフでもなかなか難しい解説を、料理の話に置き換えられていたりして、とてもわかりやすいお話になっていたと思います。
「子宮から精子が入って卵子と出会うまでの距離は、武蔵小杉からスカイツリーくらいまで」
「精子は卵子の殻を破るため、スカイツリーまで歩いた後に上まで登るくらい大変」
との例えは楽しく聞かせて頂きました。
そして培養室のスタッフの努力は大変なものだと改めて実感しました。
今回もたくさんのご質問をいただきました
今回も様々なご質問をいただきましたので、ご紹介いたします。
ご自身の置かれている状況や、不妊治療のスケジュールなどのご質問などをいただいています。
Q:他院でタイミング法をしているが結果が出ません。どのタイミングでステップアップすれば良いですか。
A:これまでの経過にもよりますが、まずは卵管検査をしているかを確認いたします。
卵管検査をしていても結果が出ていないようなら、その後に人工授精や体外受精へのステップアップをお勧めします。
年齢によっては人工授精スキップを検討しても良いと思います。
Q:培養液選定のテストとはなんですか?それから選定基準を教えてください。
A:販売されている培養液は安全性が担保されているので第一条件はクリアしています。
選定については、廃棄可能な胚を使用して実際に培養を行い、現状より発育の確率が上がるかどうか確認しています。
Q:染色体異常の原因は年齢以外に何がありますか。
A:現時点ではメカニズムが解明されておらず原因不明です。
よってサプリメントや治療で減らすのは困難です。
対策としては多数ある薬の中から合うものを見つけ、患者さま(卵子・精子)が元々持っている力を引き出すことを考えて治療を行なっています。
Q:タイミング法や人工授精の通院頻度(回数)を教えてください。
A:少し詳しくご説明させて頂きます。
タイミング法は1回です。卵胞発育状況をエコーで確認し、タイミングを取る日をご説明します。
人工授精は2回です。卵胞発育状況をエコーで確認し、人工授精の日にちを決定し、実施日に精液を持参し処置を行います。
(凍結精子使用はあまり推奨しません)
なお、体外受精の採卵は最短で3回です。月経開始1-3日目に診察をし、内服・注射を実施し、10日ぐらいで診察します。
卵胞の発育状況で採卵日を決定し、採卵当日にご来院頂き処置を行います。
(顕微授精の場合は凍結精子使用でも殆ど問題ありません)
体外受精の移植は最短3回です。
月経開始1-3日目に診察をし、内服・貼り薬を実施し、14日ぐらいで診察します。
内膜の厚さやホルモンチェックをし、移植日を決定し、移植当日にご来院頂き処置を行います。
(顕微授精の場合は凍結精子使用でも殆ど問題ありません)
Q:男性の通院回数について教えてください。
A:感染症の採血でご来院する場合は最低1回です。結果はご本人または奥さまの診察時に結果をお渡ししています。
人工授精や体外受精での精液採取はご自宅で行って頂き、ご本人または奥さまにご持参いただくので、1回の人工授精や体外受精につき最低0回のご来院となります。
なかなか難しい解説も、料理の話に置き換えられて解りやすいお話になっていた様に思います。
「子宮から精子が入って卵子と出会うまでの距離は、武蔵小杉からスカイツリーくらいまで」
「精子は卵子の殻を破るため、スカイツリーまで歩いた後に上まで登るくらい大変」
との例えは楽しく聞かせて頂きました。